梅毒の症状
梅毒の症状は、通常感染後1〜13週間経って始まる。
平均は3〜4週間である。
梅毒トレポネーマ感染は、いくつかの段階を通して進行する。
第一期、第二期、潜伏期、そして第三期である。
感染は何年も頑固に続き、そして稀ではあるが心臓障害、脳障害、そして死の原因となる。
第一期
初期段階では、痛みのないびらんや潰瘍(硬性下疳)が、感染症部位しばしばペニス、外陰、あるいは腟に現れる。硬性下疳もまた、肛門、直腸、唇、舌、咽喉、子宮頸、指、あるいは稀に身体の他の部分に現れることがある。
通常、びらんは一つだけだが、時折いくつかのびらんが発現することもある。
硬性下疳は小さな、赤い、盛り上がった部分で始まり、間もなく皮膚が破れ、びらん(潰瘍)になるが痛みはない。
びらんは出血しないが、こすったりすると感染性の高い透明な体液が出る。
通常、近くにあるリンパ節が腫大するが、それも痛みはない。
びらんは、たいした症状を引き起こさないので、しばしば見落としてしまう。
感染した女性のおよそ2分の1と、男性では3分の1の患者が、びらんに気付かない。
びらんは通常3〜12週間で治り、その後患者は、元通りで何でもないように見える。
第二期
第二期は、通常皮膚発疹から始まり、初期感染後の6〜12週間までにその皮膚発疹が典型的に現れる。
この時期では、感染者の約25%でびらんはまだ治りかけである。
皮膚発疹は短い時もあれば何カ月間も続くのもある。
患者は治療を受けなくても、通常発疹はきれいになる。
しかしながら、新しい発疹が数週または数カ月後に現れる。
第二期では、一般的に、口腔のびらんは80%以上の患者に生じる。
およそ50%の患者が全身のリンパ節が腫大し、およそ10%の患者が眼に炎症を起こす。
眼の炎症で、時折視神経が腫脹する
それは眼に若干のかすみを引き起こすことがあるが、通常は何の徴候もない。
およそ10%の患者が、骨と関節にうずくような痛みのある炎症を起こす。
腎臓炎は、蛋白が尿中に漏れる原因になることもある。
肝臓の炎症の結果として、黄疸が生じることもある。
少数の患者が、脳の表層の炎症(急性梅毒髄膜炎)を発現する。
それは頭痛、頸部硬直、時に聾(ろう)を引き起こす。
盛り上がった部分(扁平コンジローム)が、粘膜に接している皮膚
例えば、唇や陰門の内側縁や湿潤な皮膚の部位に発現することがある。
これらの感染部位は、腫れ上がらずに、濁ったピンクやグレーに変化する。
毛髪はところどころが抜け落ちて、虫喰い状になる。
他の症状としては、気分がすぐれない状態(不快感)、食欲減退、吐き気、疲労、発熱、貧血などがある。
潜伏期
患者が第二期から回復した後、この病気は症状が出ない潜伏期に入る。
潜伏期は数年または数十年、さらには生涯続くこともある。
潜伏期の早期には、感染性のびらんが時々再発する。
第三期
梅毒の第三期の間、患者は人に伝染させることはない。
症状は、軽症から非常に重症にまで及ぶ。三つの主なタイプの症状が生じる。
良性の第三期梅毒、心臓血管梅毒、神経梅毒である。
良性の第三期梅毒は、今日では稀である。
ゴム腫と呼ばれるしこりが種々の器官に現れて、ゆっくりと腫大し、いつの間にか治癒し、そして傷跡が残る。
これらのしこりは身体中のあらゆる所に生じることがあるが、最も多くの場合、膝のすぐ下の下肢、躯幹の上部、顔、頭皮などに生ずる。
骨も影響を受けることがあり、通常夜になるとひどくなり、激しい刺すような痛みをもたらす。
心臓血管梅毒は、通常最初に伝染してから10〜25年後に現れる。
患者は大動脈(心臓から出ている主な動脈)の動脈瘤(血管が弱くなって膨れる)、または大動脈弁の逆流を発現することがある。
これらの変化は胸痛、心不全、あるいは死を招くことがある。
神経梅毒(神経系の梅毒)は、治療を受けていない梅毒患者のおよそ5%の人に影響を与える。
三つの主要な種類は、髄膜血管神経梅毒、不全麻痺性神経梅毒、脊髄ろう性神経梅毒である。
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